2018年 04月 15日 ( 1 )

エプロンのたすき

20年勤め上げてこの3月に退職された大先輩から最後の日、エプロンをいただいた。
先輩がつい先日までご自分で使われていた目に馴染みのあるエプロンである。
正職との連携のうまくいかなさや自分の力のなさに気落ちしたままむかえた新年度。自信を失くして不安ばかりつのる朝に先輩のエプロンを願掛けのように身に着ける。
「子どもたちに怪我をさせないよう、ミスしないよう、先輩、私に力を貸して下さい」
先輩は庭に咲いた花をわざわざ園に持ってきてはトイレに飾って下さった。春は沈丁花や十二単、梅雨時には紫陽花、秋には金木犀、冬には椿。辞められた今はトイレに花などない。誰もそんな余裕がないのである。花と一緒に持ってきてくれた先輩お手製の小さな陶器の花瓶は床の隅にひっそりと置かれたままだ。それを見るたび、先輩の些細なでも立派なお心がけに頭が下がる。
今の園にこれからも長く勤めるつもりでいるが、いつかは先輩のように辞めていく日に後輩に「頑張ってね」とエプロンを渡していきたいと思う。



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by zuzumiya | 2018-04-15 20:10 | 日々のいろいろ | Trackback | Comments(0)


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