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おすすめピアノアルバムなど

a0158124_18345013.jpga0158124_18351727.jpg先日書いた、西荻窪にある「雨と休日」というCDショップさんのネットで買ったピアノの素敵なアルバムです。結局、啄木を言いくるめて買いました(笑)。アドレスはhttp://ameto.bizです。紹介し忘れましたが、このお店のコンセプトは「穏やかな音楽ばかりを集めたCDショップ」。アマゾンで試聴できないものもここでは試聴できたりするので、是非、行ってみて下さい。「爽やかな朝に」「夕暮れの音楽」「珈琲音楽」とか、いろいろテーマ別になっているところも親切です。我が家の愛猫、ももちゃんは、飼い主に似てピアノ好き。どんなに遊び暴れていても、私がピアノの曲を流すとベランダ越しに家並みが見下ろせるお気に入りの場所に来て、クッションの上に丸くなってそのうち眠ってしまいます。心が浮き立つ弾むような作品より、静かになる、物思いにふけたくなるような、メロウでメランコリックな作用の、鎮静剤のような作品ばかりをひたすら集めて持っていますが、今回のこの2枚も見事当たりでした。左は中島ノブユキさんの「カンチェラーレ」という作品。中島さんはテレビドラマや映画の音楽を手がけていらっしゃって、先日、江國香織さんの「神様のボート」のドラマの音楽を担当されていて、物語と合っていてあまりに素敵だったので、お名前を憶えてすぐに検索して見つけました。右はまさに「雨と休日」の店主の寺沢俊彦さんが雑誌でおすすめしていた中の1枚です。ピアノとチェロだけというのが気に入って買いました。「Night Song」といいます。まさに「夜の歌」大人の甘やかな孤独、といった感じです。ジャケもマリオ・ジャコメッリの写真っぽくていい感じです。北欧のピアニスト、ケティル・ピヨルンスタとチェリスト、スヴァンテ・ヘンリソンのデュオです。どちらの作品も今日のような曇りの休日にはよく合いました。うれしい出会いです。次は男性ヴォーカルものを買おうと思っています。
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by zuzumiya | 2013-04-21 19:20 | わたしのお気に入り | Trackback | Comments(0)

西荻窪「雨と休日」のCD

お金を使うとしたら、私の場合は本とCDぐらいしかない。安上がりな女なのである。
本は最近では酒井順子の『下に見る人』が面白かった。彼女自身、この本に書いてあるとおり、“下に見る人であり、下に見られたくない人”だという。そうはっきりと書くわりに、読んでいてまるで不快にならない上手な書き方をしていた。次に読むのは買ったきり積んどく本になってしまっている小川洋子の『ことり』か。本にはこちらの心が静かな時じゃなきゃ読めないようなものがある。特にこの『ことり』はその手の本じゃないだろうかと装丁からして思わせる。村上春樹の新作はタイトルが息子の名前と同じなので、彼が買って先に読んでいる。非常に気になっている。
本に飽きて、何かいいCDでも買おうとネットをうろうろしていたら、以前、雑誌ブルータスの“メロウな音楽特集”で載っていた西荻窪のお店「雨と休日」がネットショップをやっていて、注文できるとわかって興奮した。西荻窪はさほど遠くはないのだが、行くのが面倒でAmazonで注文しようと思っていた。買いたいCDがいくつもある。
私は昔、クウネルを買っていた頃、音楽の紹介ページをいちばん楽しみにしていた。センスの良さそうなCDばかりが紹介されていて、特に自分が好きなアーティストがおすすめ役として登場した時は、ピックアップしたものから必ずいくつか注文した。するとやっぱり、文句なくアタリなのである。あのページだけはほんとに信頼が置けて、ありがたかった。切り抜いて今でもとってあるが、“クウネルの本”としていつかまとめられて出版されたら必ず買おうと思っている。
話はずれたが、この「雨と休日」(ネーミングがもう既に私好み!)の紹介しているラインナップも聞いてみたいものばかりで、信頼できそうなのがすぐにわかった。「音楽についてはここに任せておけばまず間違いはない」って感じで、心強い味方を得た喜びがある。店ごとぜーんぶ買いたいぐらいだ。
ただ、音楽は私にとってはBGM的なもので、空気、アトモスフェアに過ぎない。心地よい音楽に包まれて、何か考え事をしたり、ものを見たり、それによって何か書いたりすることの方が実は重要なのだ。音楽だけを聴き込む、ということは少数のアーティストを除いてあんまりない。だからときどき、はっと気づく。こんなにCDばかり買いあさっても仕方がないんじゃないか、と。特に私はピアノやギターやチェロなど弦楽器が好きで、とにかく静かなものが好き。ジャズであってもボサノバであってもクラシックであってもイージーリスニングであってもいい。似たようなCDをこれ以上増やしてもなぁ、と考えると、すぐに熱は冷めて、買うのに及び腰になってくる。するとまたあの石川啄木が顔を出す。
「ほんとにそれ、どうしても買わなきゃダメ?」
もうさっきのあの、人生において無二の親友を得たようなうれしい勢いがなくなってきている。あ~あ、どうしようかな。
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by zuzumiya | 2013-04-18 23:02 | わたしのお気に入り | Trackback | Comments(0)

『ロスト・ケア』~私はうまく死ねるのだろうか~

a0158124_1843855.jpg単なるパートの、たかが食事介助とはいえ、特別養護老人ホームの中に入って、その日常を現実として働きながら実感しているので、介護まわりの本もぽつぽつ手に取るようになった。最近ではミステリーの新人賞を受賞して話題になった葉真中顕さんの『ロスト・ケア』が非常に面白かった。ロストをきっかけに本岡類さんの『介護現場は、なぜ辛いのか 特養老人ホームの終わらない日常』も読んだし、今はNHKスペシャル取材班&佐々木とく子さんの『「愛」なき国 介護の人材が逃げていく』も読んでいる。
『ロスト・ケア』を読み終わった時は、その内容ゆえにほんとうに落ち込んだ。
さらに読後、翌朝の新聞の一面で、家庭介護での虐待の実態が報じられていて、どうやら虐待の主は息子が多いらしいとわかって、出来のいい息子に何かと期待を寄せている私はなおさら落ち込んだ。特養に勤めていることも相まって、それからは自分の老後のことが心配で心配で、毎年の賀状だけで連絡をさほど取りあってもいないベテラン介護士の知人に思わず愚痴のメールを長々と書いて送ってしまったほどだった。
心配でと書いたが、何が心配かといえば、自分が「うまく死ねるか」ということである。
今後も老人はどんどん増えていく。そしてそれを支える人間は子供が生まれないからどんどん減っていく。老人だけが増えて、誰が面倒を見るのか。老老介護は私たちの時代はもはや当たりまえになるだろう。便利で安全で金属疲労を起こさない介護ロボットが格安で家庭にまで進出してこないかぎり、老老介護の人間対人間の悲惨な事件は増える一方だろう。お金のある老人はお金にものを言わせて高級ホテルなみの有料老人ホームに入り、給料も格段にいい介護士に手厚い介護を受けられる。だが、今の40代だって非正規社員で食いつないできたような人はいっぱいいて、さほどの蓄えはなく老人になり、おそらくは結婚だってできないできただろうから、おひとりさまの自己責任の老後になる。貧しい老人は今でさえうん百人待ちの特養だって入れない。老人の格差は今でも問題になっているが、これからも続く。もっと悲惨になる。高齢者の浮浪者は増え、孤独死も自殺も増えるだろう。
家庭介護に至っては虐待は当たりまえ。中でもきっと放置プレイの“ネグレクト”が増えていくような気がする。認知症の親を怒って瞬間的に手をあげる、というのは良心の呵責や後悔の念も酷いだろうから、「見ないようにする」「聞こえないようにする」「鍵をかけて外出する」「柱に縛って外出する」というネグレクトの“逃げる”手段が増えると思う。とすると、餓死が死因で増えてくるかもしれない。若い頃は「覚悟ができればすぐに死ねるさ」と軽く考えていた。でも、年をとるとそんな非現実的なことは思わなくなる。「なんだかんだ言って、死ぬに死ねないんだろうなあ」と思うようになる。すなわち、「金のない貧しい私たちの老後は、面倒みる家族も含めて、みんなが“生き地獄”になるのか」と結論づく。
運良く施設に入れても、スタッフの人員不足や低賃金での長時間にわたる重労働で介護士が慢性的にイラついた現場では、じゅうぶんな介護は受けられないだろう。施設でもきっと身体に傷をつけ痕が残るような虐待より、無視や放置のような“知らんぷり”のネグレクトが増えるだろう。介助が遅れて冷たい食事をスプーンで口をこじ開けて入れられて、スタッフの休憩時間が終わらないと順次トイレにも行けない、糞尿にまみれたおむつでもはやお尻は真っ赤か。汚いシーツはそのまま見て見ぬふり。ごくたまに家族が面会にきて「ここのスタッフはひどいのよ」と訴えても「家じゃ誰も面倒みられないし、集団生活なんだからちょっとぐらい我慢しなさい」と諭され、「会話が成り立たない」とものの10分もしないで、役目を果たしたような顔をしてそそくさと帰っていく。そんな老後がこの先待っているとしたら、誰だってそこまでいかずにポックリと早く死にたいと思うはず。『ロスト・ケア』以降、自分の将来に対して、考えれば考えるほど、悲観的になっている。夢は何かと聞かれたら、「うまい時期にうまく死にたいです」と答えてしまいそうだ。
「明日は我が身と思って心を寄せて介助したい」と面接で言って見事受かったが、今は「あれが明日の我が身か…」と恐怖に震えている。生きることが怖くなっている。
世界的な長寿国というと、何だか安心安全のおめでたいようなムードが漂うが、福祉国家と必ずしもイコールではない。今のままでは、死ぬに死ねずに“生き地獄”を長く味わう国にすぎないということ、怖いけど、ちゃんと知っておいた方がいいのではないか。
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by zuzumiya | 2013-04-11 18:08 | わたしのお気に入り | Trackback(1) | Comments(2)

季節は見なれた街に色を添える

ビルや連なる民家の屋根の隙間から桃色の靄がわきだすと、毎年、初めてのように桜の木の在処を知る。このときばかりは忘れんぼうの自分が喜ばしく思える。桜が染井吉野から八重にかわった今は、こんもりとした欅の緑が目を洗う。
朝、洗濯物を干しにベランダへ出ると、隣の高校ではこちらを向いてクラスの集合写真を撮っていた。おそらくは新一年生だろう。彼らが行儀よく座った正面にこの高校のシンボルツリーのような大きな欅の木が一本立っている。私から見れば、その美しく萌えたつ新緑の先に濃紺の初々しい制服姿の彼らが連なる。洗濯物から香ってくるシャボンの匂いと彼らの笑うざわめきと光る欅の緑と、朝から何だかいいものを見た気がして、とても清々しい気分になった。偶然にもラジオからは若い男女の歌う合唱曲。「もし君が心の道に迷っても 愛の場所がわかるように立っている」桜をモチーフにした旅立ちの歌だが、なぜか今見ている欅ごしの風景にも合って、しみじみと胸を打った。

※曲のタイトルは「桜の木になろう」AKB48 いい歌詞です。
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by zuzumiya | 2013-04-10 15:02 | 日々のいろいろ | Trackback | Comments(0)

ゴミの日の恥ずかしさ

今朝、エレベーターでゴミ出しの奥さんといっしょになった。
かさばる容器ゴミの日なのにすごくゴミ袋が小さい。かたや、私はいちばんサイズの大きいゴミ袋にはみ出るほどまんぱんにゴミが入っている。
一瞬、ものすごく恥ずかしかった。帰りのエレベーターでその恥ずかしさの理由を考えた。
ゴミが多い。ゴミ袋のサイズが大きい。
ただそれだけなのに、何となく自分が浪費癖のある、エコ意識のまったくない、部屋も整理整頓や掃除が行き届いていずに、料理は惣菜ばかりで、夫からも子供からもどこか見放されている自堕落な主婦であるかのような気になった。人様からそんなふうに見られているのでは、と思ったのだった。
いつの頃からか、大きなゴミ袋はもはや“輝かしい消費の証”ではなく、“生活意識や常識の低さ”、“だらしなさ”の象徴のようになっている。だから「ごめんなさい、またこんなにゴミ出しちゃって」と、俯いて足早に去りたいほど恥ずかしい気持ちになったのだ。
うちは大人の4人暮らし。贅沢な暮らしをしているとは爪の先ほども思ったことがないが、それなりにゴミは出てしまう。いや、そもそもうちのマンションがもう古くて、子供たちが巣立ち、老夫婦だけの所帯が多くなっているから、出るゴミの量が少なくなっているとも言える。
いやいや、そうとは限らないか。先日、住宅街を歩いていて、玄関先に出されているゴミを見て「え? 燃えるゴミがこんなに少ない!」と驚き、家を見たら結構大きなお屋敷だったこともある。暮しの手帖の編集長である松浦弥太郎氏が「ゴミ箱の数を減らすと自ずとゴミが少なくなる」と書いてあったのを思いだして、「このお屋敷ゴミ箱少ないのかなあ」なんて思って笑った。それから玄関前に出されているゴミの量と家とを見比べて歩き、サイズの大きなゴミ袋がでんっと置かれている家の窓にぬいぐるみが飾ってあったりすると「やっぱり、子供がいると多いよな~」なんて思ってほっとした。
CMでエコパックのナレーションで「こんなに小さくコンパクトになります」とくるくると丸めているのを何度も見てきたはずだが、「ふ~ん」と思っていた。ピンとこなかった。
今朝の恥ずかしさがあって、ようやく自分のなかで繋がった。
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by zuzumiya | 2013-04-04 12:34 | 日々のいろいろ | Trackback | Comments(0)


ふだんの暮らしに息づいているたいせつなもの、見つめてみませんか?


by zuzumiya

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