暮らしのまなざし

2017年 02月 18日 ( 1 )




二世帯住宅の使い途

いい年をして恥ずかしい話だが、いまだ夫と家庭内離婚の只中にいる。もう3週間になるか、かつてない日数である。それを難なく更新させているのはマンションではなく上下に分かれて住むことのできる戸建てであること、互いに仕事を持っているためのすれ違い生活のなせるわざである。扉を開ければリビングであり、そこを通らねばトイレにも玄関にも行けなかった昔はどうしたって相手と顔を合わせてしまい、照れ半分の気まずさから喧嘩の続けようがなかった。リビングを通らねば自分の部屋にも行けない造りにすれば、子どもの異変に気づきやすいとどこかで聞いたが、確かにそうだろうなと今こそ思う。狭かろうが、平らかに住んでトイレも風呂もひとつで一緒というのが、結局は人を繋ぎとめるものなのかもしれない。そうなると二世帯住宅っていうのはすれ違いを助長させるので、あんまりいいものじゃないのかもしれない。っていうか、あれはもともと一緒に暮らしたくないのにしぶしぶ無理に暮らせば、の発想なんだな。
二世帯住宅で思い出したのが台所である。以前、家庭内離婚をした時に自分の部屋でコーヒーやらカップ麺が食せるようにすぐにニトリに飛んでって小さなキャビネットと電気ポットを買った話を書いた。うまく(普通に)行っている時は「こんな猫の餌しか入ってないキャビネットなんか捨てて、でっかい本棚買おう」なんて思っていたが、今回も喧嘩してまずは納戸から電気ポットを探して持ってきた。キャビネットの中を整理してマグカップを並べ、猫餌の脇にこじんまりと人間の餌も買い揃えようと思っている。人間の餌の方が安いし、しみったれているのが悔しい。本棚などと洒落たことを言ってる場合じゃないのである。欲を言えば、階段脇の棚に電子レンジ、廊下の奥にミニ冷蔵庫があったらいいが、そうなったら、もうまさに二世帯住宅なのだ。で、考えたのが、こんなバージョンである。結婚した息子の家族と暮らす用に老朽化した家を既に二世帯住宅に建てかえたものの、息子がいっこうに結婚せず、二階が空いているという場合、熟年夫婦が喧嘩したら、仲良く上下に分かれて非常に便利に快適に家庭内離婚ができるんだな、と思った。世の中にはこういう恵まれた環境下での家庭内離婚中の夫婦もいるのではないだろうか。休日をむかえた今日、仲直りするのもせずに突き進むのもこの休日という二日間にかかっている。休日なのに非常にストレスフルである。しかし、心の片隅には「このままどこまで行くのだろうか」とその先を見てみたい子どもじみた興味がないわけではないから悩ましい。
とりあえず、外へ出る予定はある。入れた。失笑(もしかしたら哀れ)を買うのを承知で書くが、ひとりで『恋妻家宮本』を観に行く。その後は本を持ってかかりつけの眼科にでも行けばいい。夜はひたすら読書である。なんて書いていたら、ほうら、うまい具合に電気ポットの湯が沸いた。ひとりの朝である。





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by zuzumiya | 2017-02-18 09:20 | 日々のいろいろ | Trackback | Comments(0)

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