2016年 08月 11日 ( 1 )

女と男の更年期

もともと汗かきだったけど…とワンクッション置いてから、女たちは更年期という言葉を出す。顔中から噴き出す物凄い量の汗をいろいろ差し引いたとしても、ただならぬものとして心底ビックリしているのだ。自分も含めて。
連日、凄まじい暑さである。夏が好きだとほざいた自分を「お前はバカか」と蹴り飛ばしてやりたい。夏場の保育は地獄だ。ちょっと掃除をしただけで額から顎から尋常じゃない汗がしたたり落ちて首に巻いたタオルはすぐにビショビショになる。水遊び前から既に下着のパンツは濡れて用をたした後も素直に上がらない。そんな状態で冷房なんてされたもんなら、今度は急速に冷えて寒気を帯びてくる。風邪をひいた。それに懲りて最近は度たび着替えさせて貰っている。私以外の先生方はみな、炎天下のプールであっても、なぜか化粧も乱れず澄まし顏のように見える。たしかに異常気象の夏だが、そこへ更年期が重なれば“歩く熱帯雨林”のような気持ちになってくる。
先日、テレビで男にも更年期があることを知った。ネチネチと怒りっぽくなるらしい。まさにうちの夫である。今もリオのオリンピックのバレーボール戦を見てはテレビに向かってひとり怒っている。私が買ったソファに踏ん反り返って、私の母がくれた100万以上もする80型の巨大テレビを見ながら、日の丸を背負って必死に戦っている選手の失敗に「何やってんだ、バカ!」を連発している。いいご身分である。こういう姿を見るたび、げんなりする。石原裕次郎の妻が入院中の夫にしたように「私はこの男の糞を我が手で掴めるか」と思う。そして、ややあって、哀れさに辿り着く。仕事や社会ではあんなに踏ん反り返っていいように人を罵ることなどできないのだな、家の中の、しかも借り物の中に囲まれてでしか威張れないのだな、ウサを晴らせないのだな、と思い至って、そんな男の情けなさも切なさもひっくるめて哀れな情が出てしまうのだ。女の包容力とはこの“男を遠くから眺める時に漏れ出る哀れみ”なのではないか、とさえ感じてしまう。そんな古女房の心のため息など知る由もなく、監督以上に監督ぶって鼻息を荒げている夫である。私の汗もぶざまだが、あの姿も相当なものなのに。



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by zuzumiya | 2016-08-11 13:11 | 日々のいろいろ | Trackback | Comments(0)


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