耳カキストと鼻ホリスト

読書の時、時々耳かきで耳をホジホジするのが好きである。そういう人はたいてい綿棒なんかじゃ物足りなくて、竹製で綿毛のぼんぼりの付いた正統派耳かきをご使用と思う。私もアレで耳道の側面をぐるっと掻くのが趣味的に好きだ。私の耳は両方とも粉耳。毎日耳を掻いているとわかるのだが、両耳の耳道の幅の広さやカーブが違う気がする。右耳はわりとストレートに耳かきしやすいように伸びてくれているが、左耳は狭い。なんだか骨なのか耳くその塊なのか障害物があって、カーブが急である。耳かきというのはお医者さんに言わせるとあまりやらない方がいいらしい。耳道を傷つけてしまうそうだ。耳くそは本来、寝ている間に自然にホロリと落ちてくるものらしい。だから、放っておいても耳道は自動的に!キレイになるはずである。あんまり信じられないが。
私がこんなに耳かきをするようになったのは夫と付き合い始めてからだ。彼は風呂上りには必ず綿棒で耳を掃除する。風呂でふやけて耳くそが取りやすくなるのか、耳にそんなに水が入るものなのかと考えていたが、そのうち私もその習慣を真似するようになった。人が静かに座って耳を掻いている姿というのは実に気持ちがよさそうで、ついこちらもやってみたくなるものだ。それに風呂上りに耳の穴を掃除しないのは全身キレイになっていないで忘れ物をしているような、フケツなような気もしたのだった。
それから妙な癖がついた。耳の中が別段、痒いわけでも不快感があるわけでもないのだが、なんとなく、手持ちぶさたな時、読書の時、耳を掻いてしまうようになった。机やベッドサイドテーブルの上には必ず耳かきの棒が乗っている。で、掻いていると、左耳の障害物が気になってしょうがない。骨と言われれば骨なのかもしれないが、私にはどうにも長年たまった耳くその塊のような気がしてしまう。何故なら少し強く引っ掻くと大きめの粉の欠片が取れたりするからだ。子供の頃、私はおばあちゃん子だったために耳かきをしてもらった記憶がない。時々いとこの家に泊まりに行くと目のいい叔母さんが膝枕で耳かきをしてくれた。だからきっと耳くそが長い間たまって固い塊を作っているに違いないと思える、いや、耳かきが趣味なもはや“耳カキスト”にとっては、もうそれは骨ではなく耳くその塊であってほしいのだ。そこに何かわからぬ、ぶち当たる壁か塊があるかぎり私はこれは「耳くそなんだから」と信じてひたすらごりごりとやり続けるのである。いつの日かぜんぶ取ってスッキリしてやるぞと思いながら。と同時に、私は耳を掻きながら妄想する。掻くのもいいけど、超極細の注射針のような筒を持つマイクロミニの耳専用掃除機が出て、それで耳の穴のなかをスススーッと吸い取ったらどれほど気持ちいいだろうかと。もちろん、メーカーはダイソンである。
余談だが、夫は鼻の穴の掃除も頻繁だ。こう書くと清潔感が漂いキレイ好きのようだが、実はただの鼻くそ掘りの“鼻ホリスト”である。掘りすぎて鼻の穴は広がり、親指だって入るし、私と相対して電車に乗っている時、自宅と勘違いしていきなり鼻を掘り出して人差し指がぐるりと真上を向くまで車内であることに気づかなかった。時々鼻くそを深追いして鼻道を傷つけ鼻血を出す。そういう時「決壊したっ!」と騒いで慌ててティッシュを丸めているが、そういう時はただのアホだ。

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by zuzumiya | 2017-09-09 10:59 | 日々のいろいろ | Trackback | Comments(0)
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