暮らしのまなざし

アーティストのドキュメンタリーが好き

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新年度が始まった。園長が読みを誤って辞めた人間が予想外に多くて、残った人間で保育をやりくりせねばならない状況になった。私は難しい子が多くいるクラスの手伝いに今週いっぱい入ることが決まっていて残業することになっている。お金にはなるがうまく務まるか非常に不安である。自分は保育士の資格と経験があるから仕事はしているが、適性は疑わしいといつでも思っている。だから、正職を辞めて、パートでのんびり無理せず身の丈でやろうと決めたのに、何故か仕事運が私をより難しい方へ、悩める方へと導いてしまう。休日もクラスのことを考えたり、図書館から紙芝居を借りてきて読みの練習なんてやっていたら、まるで正職の頃と変わらないじゃないかと思い、せめても最後の週末だけは自分らしさを取り戻して楽しもうと好きなドキュメンタリー映画を1本見た。『マドモアゼルC ファッションに愛されたミューズ』という作品。以前にもhuluで『ファッションが教えてくれること』という邦題のアメリカの『VOGUE』の編集長アナ・ウインター(映画『プラダを着た悪魔』のモデルになった女性)のドキュメンタリーを見たが、今度はフランスの『VOGUE』の元編集長セリーヌ・ロワトフェルドの話である。
私の中のある部分はファッションや写真や音楽やアートのようなクリエイティブな世界をこよなく愛している。日芸に進んだのもいずれ日本でMVが盛んになると見越して、作れるようになりたかったからだ。だから、写真家やアーティストたちの伝記や仕事のドキュメンタリーを観ているとなぜか無性に心が弾んできて血が騒ぐ。「こういう世界っていいよなぁ」と50を過ぎても少女のように目をきらめかせて憧れがまだくすぶっている。
フランスの『VOGUE』の編集長だったセリーヌ・ロワトフェルドが10年間の編集長の座を捨てて、自分の頭文字をつけたオリジナルなファッション雑誌『CR』を新たに完成させ世に送り出すまでを追ったドキュメンタリーなのだが、『ファッションが教えてくれること』もそうだったが、もはやアートと呼べるような見事なファッションページを作り出すアイデアが斬新で奇抜でユニークで、観ていて面白くて胸が高鳴る。服を売りたいがための服がメインの宣伝ページではなく、もはや主役の服を超えて、ある物語のワンシーンを作っていて、たしかに服がそれを彩ってはいるが服がすべてを担っていないというようなアートフォトを生み出しているのである。それを仲間内でああでもないこうでもないとやりながら作っていく様はすごく刺激的でスリリングで、でものめり込むくらい楽しそうで、映画を観ながら「私だったらどういう物語、シチュエーションを考えるかなぁ」なんてワクワクする。そういえば、常盤新平さんのエッセイにもアニー・リーボビッツがローレン・ハットンというモデルのヌードを撮りたかったが断られたので、体に泥をかけて「泥を着せた」という話が出てきたが、アートにはそういう自由な発想、心の解放があるから、ムラムラと元気が出てくるのだ。保育を含めて日本の教育のような何かの型にはめたり、個性を重んじるとは口先だけで「みんなで、みんなで」と集団から外れることを良しとしないような世界で日々がんじがらめになっていると、こういう人とは違う斬新さが求められるようなアートの世界の映像を見ると、ほんとに心がスカッとする。だから、時々、私はこういうアーティストたちのドキュメンタリーを見て、「こういう世界を好む自分が好き」と生きる力をもらうのだ。作品を観た直後は「明日から金髪にして保育園に行ったろか!」と一瞬とんでもない気合が入るところもいい。






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by zuzumiya | 2017-04-02 22:21 | わたしのお気に入り | Trackback | Comments(0)
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