こんな体たらく
夫は昨日、赤と黒の金魚を買った。私も乗じて鈴虫を買った。夜は網戸の向こうから蟋蟀と何処からか風に乗って祭り太皷と、部屋の中からは鈴虫と、ひどく懐かしい感じの夏の夜であった。
休みであっても朝は5時半に目が覚める。夫が出勤したのを聞いてから台所へ降りて一人、茹で卵とベーコンとヨーグルトで軽く朝食を済ませ、映画を見た。「胸騒ぎのシチリア」。声の出なくなった大物ロック歌手マリアン役のティルダ・スウィントンが見たいから。年下の恋人とヴァカンスにシチリア島に来ている設定だが、寄る年波には勝てず、後ろ姿の水着の尻の垂れ具合、乳の垂れ具合、下腹の出具合。中性的な魅力のはずがすさまじい崩れ方をしている。ただあの首の細さ、操り人形のような手足の長さ、骨ばった顔の凛々しい小ささ、陶器のような肌の滑らかさにはやはり恋焦がれる。そしてあの冷徹さを含んだ色気と退廃さが漂うまなざしと髪型…。やっぱり好きだ。鏡の前でしばし髪をいじって髪型を似せて笑ってしまう。私がやると東海林太郎になってしまう。白ブチの丸眼鏡のサングラス、いいな。たしかメグ・ライアンも丸いサングラスが似合ってたっけ。来年は買おう。
映画の後は漫画と本をベッドに横になって読む。読んでは寝てしまい、ふっと目覚めてはまた読むを繰り返す。時間の感覚がなくなっていく。ベッドから見える空はどんよりと灰色で、湿気と一緒に部屋の隅の観葉植物の緑を濃く沈めていく。ふいに思いついて、「青いパパイヤの香り」のDVDをネットで買うことにした。本棚から同じベトナムが舞台の岩井志麻子の「チャイ・コイ」を出してきて読み返す。
明日は娘とデートだが、仕事もしてないのに自堕落のため肩と背中が痛い。行けるか。
by zuzumiya
| 2017-08-14 19:30
| 日々のいろいろ
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by zuzumiya
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