出会いはラジオで。
思えば、ハナレグミの「家族の風景」という曲もラジオで知った。
忙しい朝は支度をしながらラジオを聞く。時々はハッとするような曲に出会う。
今朝もラジオで素敵な曲に出会った。通勤の自転車に乗りながら、頭の中で歌詞の「ずっと君を想っていた」がリフレインした。年を重ねて渋く淡々と、でも何処か艶っぽさのある大人の男性の声だった。大人の恋。大人だけが味わえる、大人だからこそ浸れる恋。歌い手は誰だろう。そこは運悪く聞き逃してしまった。「ずっと君を想っていた」あんな素敵な声で何かの拍子にサラリとまっすぐ言われてみたいな、なんてちょっと思ったりして、冬の朝の澄んだ日射しが気持ちよかった。
でも、すぐに年のことを考えた。あの渋い声にそんなふうに言われる相手の女性はいったい何歳だろうか。30代なら言われることもあり得るだろう。40代前半ならギリギリセーフ。でも50の声を聞いたら、さすがにオバサンである。老いらくの恋っ気が出てきてしまう。あり得ない。自分は気持ちばかりは若いが、実はもう50代の押しも押されぬオバサンなのだ、ついにとうとうオバサンになってしまったのだ、とあらためて思った。
夜になって、ラジオ番組の過去のオンエア曲の中からその歌を見つけ出した。
佐野元春とザ・コヨーテバンドの「或る秋の日」。恋の歌なのに気取りのない、こざっぱりした、でもだからこそ洒落たタイトルではないか。佐野元春はあまり好きじゃなかったはずなのに、と不思議に思う。ラジオだとこういう出会い方があるから面白い。
by zuzumiya
| 2016-11-17 23:32
| 日々のいろいろ
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by zuzumiya
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