うれしいふゆごもり

以前にこのブログのお気に入りのコーナーで『たのしいふゆごもり』というタイトルの絵本を紹介したことがある。冬眠の準備をするくまの親子のお話なんだが、何が好きってこの「冬ごもり」という語感のもつ温みと安心!冬はやっぱり、暖かな部屋に「こもる」べきなのだ。子宮回帰の願望か、単になまくらな性分だからか。
私にとっての「冬ごもり」は読書につきる。「冬の本」の中で吉田篤弘さんが「すべての本は冬のためにある」と書いているが、すこぶる共感してしまった。

【本および書物と称される一切は、これすべて冬に属する。稀にひと夏の友となる白い帽子を被った少年のような一冊にめぐり合うこともあるが、夏のあいだにめくった頁は幻でしかなく、さて、読んだような読んでいないような、夏休みに知り合った少年の名がなんであったかどうしても思い出せないのと同じで、夏は常に淡い記憶の中にあって、冬の夜ふけの机上および安楽椅子の数時間に於いてようやく反芻されるものである。】
「すべての本は冬のためにある」吉田篤弘~「冬の本」より

このありがたい「冬の本」から仕入れた池田澄子の句集やら北川草子の歌集やらを新たにAmazonで頼んだ。不便なことに図書館も休みに入ってしまい、始まるのが仕事はじめの翌日だという。冬ごもりの間にじっくり読みたいと思って予約を頼んでも受け取るのが仕事はじめの翌日なら、もうほんとにどうしようもない。
野呂邦暢の随筆や上林暁、堀江敏幸の小説、早川義夫のエッセイ。これらの本の持つ趣はきっと仕事が始まってからのばたばたな日々では味わえないだろうと予想できる。買ってしまえばいいのだけれど、本ばかり増えるのもなぁ…。
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by zuzumiya | 2015-12-29 13:43 | 日々のいろいろ | Trackback | Comments(0)
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