ジェフ・バックリィの声

a0158124_14311255.jpgルーファス・ウェインライトのアルバムをネットで探してて、ジェフ・バックリィというシンガーソングライターに偶然出会った。父親はティム・バックリィというアメリカの名のあるシンガーソングライターで、ヘロインのオーバードースで28歳で亡くなり、息子のジェフも30歳で溺死という痛ましい家系なんだが、ジェフが唯一残したアルバム『グレース』の歌声が驚くほど美しい(父親譲りの美声らしい)。特に有名な「ハレルヤ」がやっぱり素晴らしくて、ここ数日は彼の「ハレルヤ」に癒されている。
アルバムを聞いていると、「ライラック・ワイン」のような静かな曲はあまりにも声が儚げで祈りを捧げるように時に切なく歌い上げるので「この人がこれから死んじゃうのは誰にも止められない運命だったんじゃないかなぁ」とか、「今私は死んじゃった人の声を聴いているのか…」としみじみ思って、しんみりする。
だけど同時に、あまりにも声というものが息づかいとともにしっかりとそこに在って(ヘッドフォンで聴いたらもっと凄いんだろう)、録音された声だけがこれから死んでしまう運命の肉体から自由になって、もの凄い生命力と切ない想いを孕んだまま、こんなふうにいつまでも永久に残っているというのがなんだか不思議で、でも、どこかありがたくうれしくて、ひと言で言えば、この事実に今感動しているんだと思う。
私の好きな宮本くんが、いつか死んでしまっても(悲しいけどそういう日はいつか来るんだろう)、こんなふうに声だけがいつまでも残って、彼の生命の灯火を永遠に燃やし続けるのかと思うと、考えるとたまらなく切なくなるけど、でも、そこにちゃんと希望も感じる。
彼も私もいつかいなくなっちゃうけれど、世界はこうやって続いていく。
あぁ、蝉の声がする。



※ジェフと父親ティム・バックリィの伝記映画が日本でも10月18日(誕生日前日!)に公開されるようです。タイトルは『Greetings from Tim Buckley』(『グッバイ・アンド・ハロー~父からの贈りもの~』)です。ほんとに偶然にこの映画のことも知って、何かジェフとは今出会うべくして出会った感じがしています。生きているとこういう出会いがあるから、それを思うと、ジェフのことが、父親のティムのことが、ほんとにまた切なくなります。
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by zuzumiya | 2014-07-26 14:39 | わたしのお気に入り | Trackback | Comments(0)
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