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街角で宇宙飛行士

昨日は凄い雪だった。今朝は(朝帰りの娘の話によれば)、うちのそばの街道が氷の浮かぶ冠水状態だったらしい。昨日の夜は7時すぎに職場を出たが、通りの塀を見ると20センチ以上積もっていた。一台通っただけの車の轍を頼りに、轍の幅でバランスをとりながら細々と歩いて行ったが、角を曲がろうとしたら、そこにもはや轍はなく、おもむろに目を上げたら、外灯に照らされた一本道はただ静かにやわらかくうねった白い平原だった。
まるで白い砂の惑星に漂着した宇宙飛行士になった気分。思わず、「おお」と声をもらした。
期待と不安。一抹の寂しさ。死ぬなら雪山できれいに…なんて想像していたことがふと頭をよぎって笑ってしまう。ほんとの大雪を知らない東京人の甘い戯言だけど、雪の日の、まさに雪が降ってる真っ白な最中を、キュッキュッと音を鳴らして歩いていくのは嫌いじゃない。
昼間は住宅街を歩いて帰ってきた。雪道で誰かのつけた足跡を見ながらただひたすら歩く。同じ方向に歩いていく人、向こうから来てる人。犬の足跡を見つけるとなんであんなにうれしくなるんだろう。途中から、もの好きにも後ろ向きに歩いて、今しがたつけた自分の足跡を見ながら帰った。雪の日はそんなふうな楽しみもあるけど、翌朝は大嫌い。滑るから。ユーモアもへったくれもない。凍った雪に足元をスルッと取られるたび、アイススケート選手のトリプルトゥループだのダブルアクセルだの、氷上の技の数々がすげえーと身にしみて思える私である。
音楽はなぜか雪景色にU2。でも最近、ジャック・ホワイトに興味あり。
by zuzumiya | 2014-02-15 12:14 | 日々のいろいろ | Comments(0)
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