皆様へ

以前、このブログでも取り上げた白石一文さんの小説『ほかならぬ人へ』。
その中にこんな文章があります。

<この世界の問題の多くは、何が必要で何が不必要かではなく、単なる組み合わせや配分の誤りによって生まれているだけではないだろうか。これが必要な人にはあれが、あれが必要な人にはそれが、それが必要な人にはこれが渡されて、そのせいで世界はいつまでたってもガチャガチャで不均衡なままなのではないか。どうやったらそれぞれが「ちゃんとした組み合わせ」になれるのだろう?>

それから、こんな会話もあります。

<「うん。ベストの相手が見つかったときは、この人に間違いないっていう明らかな証拠があるんだ。」
「それ本当?」
「たぶんね。だってそうじゃなきゃ誰がその相手か分からないじゃないか」
「だからみんな相手を間違えてるんじゃないの」
「そうじゃないよ。みんな徹底的に探してないだけだよ。ベストの相手を見つけた人は
 全員そういう証拠を手に入れてるんだ」
(中略)
「だからさ、人間の人生は、死ぬ前最後の一日でもいいから、そういうベストを見つけられたら成功なんだよ。言ってみれば宝探しとおんなじなんだ」>


はじめてこの本を読んだ時、これらの文章が妙に心に焼きつきました。
どこかで「そういうものなのだろうか」と思いながら、でも、「そうかもしれないなあ」とぼんやりわかっていたのだと思います。
このたび、長年、二十数年ですか、連れ添った夫と離婚することになりました。
『夫婦いとしい時間』に登場したあの夫とです。
読んで頂いた多くの方から「素晴らしい旦那様で、あなたは幸せ者ね」と誉めて頂きました。今でもそのお言葉はありがたく思っています。
夫婦二人のことで、長年にわたることで、皆さんにうまくわかるように説明はまだできないのですが、どういうことかとあらためて考えた時に、ふうわり胸底から浮かんできたのが、ずるいようですが、白石さんの上の文章でした。
すべては組み合わせと配分…。私もそう思います。
子を育て上げるための組み合わせとしての二人をとにかく無事に終えられて、これからはそれぞれがいったんそれぞれに戻って、新たに生きてみようとそう決めました。
このブログはこのまましばらくは残しておこうと思います。
これから先のことは、何かを書いているのかいないのか、よくわかりません。
公開するブログである必要がほんとうにあるのかも考えています。

金木犀が香っています。もうすぐ誕生日。
始まったものには終わりが訪れるもの。でも、その終わりはまた何かの始まりにつながっていく。
それだけは信じています。
今まで多くの方に読んで頂き、コメントも頂けたこと、本当にうれしく思います。
ありがとうございました。
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by zuzumiya | 2013-10-09 00:22 | 日々のいろいろ | Trackback | Comments(1)
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Commented by zuzumiya at 2013-10-22 02:41
鍵付きコメント様。
わざわざありがとうございます。そちらのブログへもメッセージを残しました。今の気持ちです。


ふだんの暮らしに息づいているたいせつなもの、見つめてみませんか?


by zuzumiya

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