おばあさんのまなざし
先日、買い物へ行ったときのこと。そこのスーパーは入口を入ってすぐのところにカート置き場があり、その脇に一列にベンチを並べて、ちょっとした休憩所を作ってあります。ベンチを陣取っているのはたいていがお年寄りです。私がカートを返している時、ふと視線を感じました。どうやらひとりの品のいいおばあさんが私に微笑みかけているようです。そのまなざしには何だか“眩しいもの”を見つめているような、そんな温かな感じがありました。私の姿かたちが素敵で“眩しい”わけなどありません。その時の私は両手にスーパーの袋をこれでもかというほどぶら下げた情けない状態でした。人見知りの私はおばあさんに直接話しかけることもできないまま「なんだろう」と首を傾げながらスーパーを出ました。
自転車のかごに袋を移し入れている時に、はっと気がつきました。これは全くの想像なのですが、あのおばあさんはもしかしたら、私のことがちょっと羨ましかったのではないか。カート置き場で、家族のために買い込んだたくさんの袋をバランスよく両腕にかけようと奮闘している私を見て、「ああ、私にもあんな母親の時代があったのよねえ」と思い出して、昔を懐かしんでいたのかもしれない、そう考えるのがいちばん自然な気がしました。そういえば、あのおばあさんは小さな袋しか持っていませんでした。いろんな時代を経て、ひょっとしたら今はひとり暮らしなのかもしれません。
穏やかな秋の日差しのなか、大勢の主婦たちに混じって自転車をこぎながら、私もいつかは頑張る母親の姿に思わず見とれ、眩しい視線を送ってしまうんだろうなと思い、やさしい気持ちになりました。
自転車のかごに袋を移し入れている時に、はっと気がつきました。これは全くの想像なのですが、あのおばあさんはもしかしたら、私のことがちょっと羨ましかったのではないか。カート置き場で、家族のために買い込んだたくさんの袋をバランスよく両腕にかけようと奮闘している私を見て、「ああ、私にもあんな母親の時代があったのよねえ」と思い出して、昔を懐かしんでいたのかもしれない、そう考えるのがいちばん自然な気がしました。そういえば、あのおばあさんは小さな袋しか持っていませんでした。いろんな時代を経て、ひょっとしたら今はひとり暮らしなのかもしれません。
穏やかな秋の日差しのなか、大勢の主婦たちに混じって自転車をこぎながら、私もいつかは頑張る母親の姿に思わず見とれ、眩しい視線を送ってしまうんだろうなと思い、やさしい気持ちになりました。
by zuzumiya
| 2012-10-16 14:58
| 日々のことづけ
|
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by zuzumiya
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