暮らしのまなざし

晩酌夫婦

最近、雪が降ったりしてとにかく寒いので、体の芯からあたたまろうと晩酌にお燗をつけることにした。
それがものすごく気分がいいのである。夫と小さなお猪口を顔の前に差し上げて「お疲れさま」とやる。ぐびっとやると、すきっ腹に効いて胃の中がかーっとほてる。それから、簡単なつまみで差しつ差されつ、ちびちびやる。ほんの少しを何度も繰り返す、あの小さなお猪口のありがたさ。ビールともワインとも違うんだよなあ、あのちびちびの親密さは。夕飯でもない、間食でもない。おかずではなく用意された酒の肴を箸の先でちょいとつまんで飲む晩酌には、大人にしか許されない特別な贅沢、粋を感じる。うちの祖父は下戸だったので晩酌はなかったが、私は昔からテレビのドラマや幸田文、向田邦子なんかのエッセイで、晩酌をする父親の姿に憧れていた。それに、酒の肴を冷蔵庫のあまりもので二品ばかりささっと作って、しかもそれが美味いなんて、主婦としても憧れる。お腹がすいているからと、がつがつと夕飯をかきこんでしまう前に、ちょっと晩酌タイムを入れて、互いの一日の労をねぎらうと、夫も私もようやっと「家庭人」「生活人」に戻れた気がして、やんわりにこやかになる。忙しいからこそ、「晩酌夫婦」少し続けてみようかと思う。
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by zuzumiya | 2012-01-26 00:27 | 日々のいろいろ | Trackback | Comments(0)
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