暮らしのまなざし

約束

先日亡くなった夫の財産分与のことで揉めたらしく、母が「死後は(祖父母の眠る)富士霊園へ一緒に入れてくれ」と言い出した。
なんという事だろう!
みんな死んで、ようやく、私が幼い頃あれほど望んでいた「おばあちゃんとおじいちゃんとママとわたしのみんなでくらすこと」が叶うなんて…。
複雑な気分だが、でも、どこかでやっぱりほのかにうれしいような気もする。
母がようやく私たちのもとに帰ってきてくれる、そんな約束を得た安堵だろうか。
「死んだらまたみんなに会える」
「今度こそ、みんなで1から仲良く暮らそう」
そう思うことは、何もかもままならないこの世を、あとしばらく生きるうえで不思議と大きな慰めになる。
大好きな人に会える、会いたい。
その気持ちだけで女が長時間に及ぶ出産の、あの激しい痛みに耐えられるように、
死もまた同じように、大好きな人に会える、会いたい、その気持ちだけでひとり旅立っていけるものかもしれない。私にとって必要なのは崇高な神や仏じゃなく、大好きだった人、そしてその人との思い出、そんなささやかなものだ。
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by zuzumiya | 2011-06-27 15:49 | 日々のいろいろ | Trackback | Comments(0)
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