町のお地蔵さん

駅の横断歩道の脇にお地蔵さんの可愛らしい祠があります。いつ見ても見事な百合や菊など新鮮な生花が飾られ、子供が喜びそうなお菓子や缶ジュースが二つ三つ供えられ、祠の奥には折り紙の千羽鶴や風船が飾られています。お地蔵さんにはもちろん赤い帽子とよだれかけ。冬には顔が見えなくなるほどグルグル巻きで赤いマフラーが巻かれていました。どなたかが毎朝来て、祠のまわりを掃除して花を生けかえたり、お菓子を供えたりしているのでしょう。お地蔵さんは子供の守り神。いつでもきれいな祠の様子に、もしかしたらそのお方は早くにお子さんを亡くされたのではないか、などと想像したりもします。私も毎朝、信号を待ちながらお地蔵さんに「今日も子供たちをお守りください」と心のなかでお願いして出て行きます。
降りた駅、図書館へ向かう道の角にもお地蔵さんの祠があって、そこには三体のお地蔵さんが祀られています。そこのお地蔵さんのつけている赤いよだれかけは何と全て手編み。お願いだけして去っていく私と比べて、祠やお地蔵さんを熱心にケアする人には頭が下がります。先日、小雨のぱらつくなか、横目でお地蔵さんを見ながら「今日もよろしくお願いします」と心のなかでつぶやいていると、傘の先が何かにぶつかりました。狭い道なのでてっきり通勤の人の傘とぶつかったと一瞬不快に思ったら、祠の脇から伸びてきた紫陽花でした。まだ青く小さな若い塊に、ハッとしました。まるでお地蔵さんに「花に怒ってどうする」と嗜められているようで恥ずかしくなりました。お地蔵さんのおかげでそこに紫陽花があることに気がつきました。関東は梅雨入り。紫陽花がこれから色づいていくのが朝の楽しみになります。
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by zuzumiya | 2011-05-30 10:00 | 日々のことづけ | Trackback | Comments(0)
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