暮らしのまなざし

小さな再生

「泣きっ面に蜂」というように、いつでも不幸に不幸は引き寄せられて続く。
どうしてだがわからないが、そういうもんだということだけはこの人生でわかった。
でも、それでも、だ。
「不幸中の幸い」という言葉を私は信じてる。
そのとおりのことが、そうとしか思えないことが、微かに流れてくる花の匂いのようなささやかさでこの日常に混じっていることも、やっぱり私はわかっている。

人間はほんとに逞しい。
日々細胞が死んだり生まれたりを繰り返している。全身を巡る血液だって、心臓がばんばん休みなく動いて、古いのと新しいのとちゃんと入れ替えてる。
毎日、じりじりと爪や髪が伸びてる。傷はいつのまにかかさぶたができて治っている。
死に向かっているとも言えるけれど、最後の最後まで生きることをやめないとも言える。
そんな細かな再生をさんざん繰り返している逞しい人間が寄り集まって、エネルギーを持ち合って生活しているのに、物事がどんどん失われていくばかりで、悪くだめになって、滞って淀んでしまってもうどうにもならない、なんてわけがないと思う。
人間が暮らして行く、そのことにも大きな新陳代謝のような死と再生があるはず。
終わりと同時に何か始まりが起こっているはず。
この終わりのさなかに、まるで終わりしか続かないように感じるこの日々のさなかに、
ささやかに始まっている何かを感じとろう。
この日々にある、あまりにも小さな再生をきちんと見つけて喜びたい。
どんなに悲しみやつらさがあっても、細胞レベルでこつこつと再生を繰り返していくように、不幸のさなかにも小さな再生のつぼみはふくらんでいく。
始まり出そうと、動き出そうとする健気な勢いが必ず混じってる。
その幸いをいつでも見つけ出すこと。それを忘れないこと。信じること。
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by zuzumiya | 2010-10-30 18:25 | 日々のことづけ | Trackback | Comments(0)
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