暮らしのまなざし

「詩人さん、私は馬鹿なのでしょうか」

ある箇所まですらすらと理解して読んできた詩が、どういうわけかある一点ですうっと飛躍した感があって、何となく言いたいことはわかる気がするけれど、はっきりとこうだとは掴めない、うやむやなのが気持ち悪いといった経験があります。今までわかって読んできたのだから一生懸命読み解こうとする。そうこうしているうちに、この詩がわからない自分は芸術的センスもなく、頭が悪いのではないかという気になります。こうやって詩に馬鹿にされるからいまだ敬遠されて、小説のように広く一般化しないのではないでしょうか。解釈や想像がいろいろできることとそもそも何を言いたいのかわからないこととは別。人はテレパシーも自由に使えないし、分かり合うよすがは言葉でしかないのに、しかも短い文章で伝えようというのに、どうして詩に関わる人間は伝えたい事を伝わるようにこねくり回さずに素直に健気に書かないのでしょう。まず伝わってこその余韻だと思います。

※私は自分でよくわかる詩しか読みません。よくわかりもしないのに、味わうことなどで きないと思っています。日常の詩、生活から生まれるふだんの詩が何より好きで、自分 でも書いてみようかとそそられて家族や部屋のなかをあらためて見回すような、そんな 詩が好きです。そして、そんな人の生活にぐいぐい入ってくる詩こそ「底力のある詩」 だと思っています。よくぞ見つけたという難しい表現、言葉遊びに近い飛んだ比喩、た くさんの色とりどりの言葉を並べて博覧会のような詩より、ちょっと情けなかったり、 老いてぶざまだったり、人間のあわれとおかしみ、それが温かみになって、生きること の滋味に繋がるような詩に惹かれてしまいます。
※ぱっと思い浮かべるだけでも、天野忠さん、菅原克己さん、まど・みちおさん、黒田三 郎さん、大木実さん、辻征夫さん、吉野弘さん。好きだけどなあ。おすすめです。
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by zuzumiya | 2010-08-08 08:58 | 日々のことづけ | Trackback | Comments(0)
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