「めでたしめでたし」で終わりましょう

先日、庄野さんの随筆で、明治の文人響庭篁村(あえばこうそん)という人の短編小説がみな「めでたしめでたし」で終わっていることを知りました。どうやら篁村は「めでたしめでたしにならなくてはうそだ。人生の旅を楽しむ自分には、その旅が悲劇に終わるなどという小説はとても書けない。めでたしめでたしでいいんだ」と考えていたらしいというのです。幼い頃、祖母から聞いた寝物語の昔話も最後はみんな「めでたしめでたし」で終わっていました。怪物を退治したり、王子様と結婚したり、現実にはこんな大きなハッピーエンドなどありません。「今日は珍しい鳥の声を聞いたなあ」や「ごちそうさまの後にとても美味しかったと言われたなあ」など、ささやかな、でもうれしいことが見つかればそれでいいと思えます。終わりよければ全てよし。蒲団の中で今日一日を思い起こして何とか一つぐらいはいいことを見つけて「めでたしめでたし」と呟いて眠りましょう。

(今からできること)
※一日まるまる悪いことだらけ、なんてことはありません。きっと何かを忘れています。 もしくは受け取り方が下手だったとか。「ほんとに今日は何にもなかったのかなあ」と疑ってみましょう。客観的に真剣に考えてみれば、きっと何か見つかるはず。
※庄野さんの文章の素敵なところは「○○して、うれしい」と素直に書くところです。
「うれしい」がいっぱい書かれてあって羨ましいくらいです。でも、何をそんなにうれしがっているかといえば「夕飯がおいしかった」だったり、「庭の花が咲いた」だったりなのです。ささやかなことをうんと喜べる、そういう人でありたいです。よいことは真似しましょう。
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by zuzumiya | 2010-06-08 11:13 | 日々のことづけ | Trackback | Comments(0)
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